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4-1.(mis)understanding self-management

4-1-3 組織の発達段階と自主経営(How to talk about self-management from all stages)

自主経営への移行に関してよく質問を受けます。
“組織全員が進化型(ティール)の考え方に移行するべき?”

さいわい、答えはノーです。
何十年も自主経営が行われている組織であっても、メンバーは様々な世界観を持っていたりします。この動画では、シリーズ内でも珍しく、発達段階や意識ステージについて語ります。本で紹介した発達段階や色分けについては知っている前提でお話しします。組織の発達段階や色分けについて語るのが嫌いな人はこの動画は飛ばして次をご覧ください。

まずは誤解をひとつ解いておきましょう。その誤解とはこうです。
“自主経営においては誰もが自律的に判断し、誰もが責任を持って自主的に動く必要がある”
ですが真実は違います。
自主経営でも多くの人がルーティンで動いています。たとえば自分が機械オペレーターだとします。その機械が古くなっても、自発的に機械を新調する必要はありません。もちろん実行すれば素晴らしいことですし誰にもその権限はあります。実行する人もいますが、そうしたことは誰かに任せてルーティンの業務で満足する人もいます。それで構わないのです。その点は誤解しないでください。

これから紹介するのは人が持つ多様な世界観と自主経営への順応方法です。自主経営への移行とはとても大きな変化です。しかし、どんな人でもそこで働けます。

伝統的な順応型(アンバー)の視点を持つ人の場合、順応型の人は階層構造や予見性や統制が好みます。
そうした視点には自主経営でも対応可能です。自主経営組織で働く順応型にとって重要なのは、自主経営の仕組みを理解し秩序があると知ることです。従来のように構造やルールも存在します。ただ新しいだけです。だから“自主経営での意思決定法はこうだ”と伝えたり、“これが自主経営における役割で”“役割分担はこうです”と伝えるのです。対立が起きた際の対処法を伝えてもいいでしょう。私はよく勧めています。自主経営における構造や慣行や過程を説明しましょう。
自主経営に戸惑う人がいる理由はすべてが目新しいからです。特に伝統的な順応型の人は指針を失い不安を抱くのです。しかし“昔はこういうルールでしたが、新しいルールはこうです”と明確に説明すればその新しい体制に移行するのは簡単です。

達成型(オレンジ)の視点は競争を求めます。ゲームに勝とうとするのです。なので自主経営については新しいルールを説明し、このゲームを楽しみ勝利を目指せと伝えましょう。
自主経営を実践する人でたとえばモーニング・スターのクリス・ルーファーによれば自主経営では評価に関して健全な競争があると言います。何が良い評価を得るかと言えば能力を持ち協力的であることです。周りの人に手を貸して助言プロセスや自分のスキルを通して協力することで評価が得られます。そこで競うように評価を求める人もいるでしょう。それは健全でポジティブなタイプの競争です。日々の協力を生むからです。

多元型(グリーン)の視点を持つ人にとって自主経営は素晴らしいものです。
力で押さえつけるのではなく力を合わせるシステムであり、助言プロセスを活用することによって、誰の意見にも耳を傾け尊重するシステムです。階層の違いによって扱いを変えたりしません。そうした点が多元型の人にはとても重要なので、彼らに自主経営はうってつけなのです。

これが各段階に関する私の見解です。
誰もが自主経営のもとで仕事ができます。どんな世界観の人でもフィットするのです。しかしだからといって、どんな人でも自主経営チームを生み出せるわけではありません。多くの人はもし自分が組織のCEOだった場合、馴染みのある階層制を選ぶことでしょう。しかしリーダーから自主経営組織に誘われるとそこで見事に活躍します。

どんな自主経営組織であっても、明確な構造や慣行がありさえすればメンバーたちが活き活きして組織も円滑に動くのです。どんな世界観を持つ人にも自主経営は機能します。

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