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4-2.Self-management: getting started

4-2-14 移行の儀式(Rituals for the transition)

今回は少し特別な動画です。なぜなら、これまでとは違い、自主経営へと移行する組織の実体験ではなく、“もし私が移行に関わるならこうするだろう”という提案です。
テーマは儀式についてです。

この自主経営への移行は、組織によってはとても緩やかなものです。
しかし大半の組織は、1度か数度 大きな変曲点に行き当たります。構造をガラッと変えるような瞬間です。リーダーが重要な役割を手放したり、経営チームを解体したりする瞬間です。

そうした重要な局面には儀式が必要だと思います。
転換点を周りのメンバーと共に歓迎するのです。そうした瞬間に役立つ、素晴らしい儀式はたくさんあります。ここでは私が考えた個人的な案を紹介します。

1つ目の案は、これまでを振り返り 最善な部分や変わらない部分を称えましょう。
組織の過去や残したい長所を称えるのです。

2つ目の案は、リーダーたちへの感謝を述べることです。
階層的なシステムを率いるべく、長年努力してきた人たちです。
それから、リーダーでなかったメンバーたちも称えましょう。現場にいて自分たちの仕事に取り組み、上に振り回されても仕事を続けてきた人たちです。

それから3つ目の案は、この先の希望を探って言葉にすることです。
その未来と組織の存在目的を結びつけ、自主経営への移行という大事業を称えるのです。これは同時に、組織内の文化的前提を見直す作業でもあります。以前の動画でも話しましたが、みんなで考えてみるのです。
組織が無意識に前提としているが、もう変えたいものは何か。
人生を肯定するようなより美しく新しい考えはないか。

4つ目の案は、従来の前提を見つめ直してみることです。
そこに感情的な深みや真の長所を加えるのです。

それから、儀式の5つ目の案としては、オーナーや取締役たちに感謝や称賛を伝えることです。
自主経営への移行はリスクだと言われかねないのに、そちらへ舵を切ったことを称えるのです。

こうした儀式に対する最後6つ目の案は、最高の自分を発揮するのだと全員で約束することです。
自分たちの思いを言葉にして約束しましょう。助け合う意志を示し、移行の浮き沈みを経験しながら、共に成長していくのです。そうした意志を約束しましょう。
自分や周りのために。最高の自分になると誓うのです。

これらを実践すれば美しい瞬間になるはずです。
意義深く素晴らしい儀式になります。

これを実践している組織は見たことがありません。それが示しているのはつまり、私たちが儀式の力を見失っているという事実です。

人間は伝統的に大きな変化の節目として、儀式を開いてきました。
その力を改めて利用しましょう。何か明確には計測できないような、計り知れない力が儀式にはあり、私たち全体の健康や成長に影響を与え、互いのつながりにも影響しています。さらに儀式は過去という1章を称えて締めくくり、新しい章へと心や気持ちを開いていくのに役立ちます。
たとえ馴染みのないことに感じられたとしても、ぜひとも儀式の実践を検討してみてください。

外部から協力者を呼ぶこともできます。ファシリテーターを呼んでもいいでしょう。外部の人が取り仕切った方が特別な雰囲気を演出できます。
しかし、どんな場合でも正しく取り仕切れば、メンバーは儀式を大いに歓迎するはずです。

過去の1章を称えて締めくくり、新しい章へ果敢に進んでいくでしょう。

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