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4-2.Self-management: getting started

4-2-2 “自主経営”という言葉を使う?(Use the term “self-management”?)

私は前回こう問いました。
“どこまでの変革を目指す?”
仮に自主経営の実現が目的だとすると、どう切り出すかが課題になります。

具体的な言葉は避けるべきという人もいます。“自主経営”やそれに類する言葉です。自己組織化、フラットな組織、上司がいない組織。そういう言葉を出した途端、強い反発が起きたというリーダーが多いのです。多くの恐れや誤解を生み失望する社員もいたといいます。
大きな組織の場合、いくら大々的に発表してもその規模ゆえに個人の働き方が変わるには時間がかかります。自主経営を段階的に実践するなかで多くの期待も生めば失望も生まれるのです。だから具体的な言葉を避けるのもわかります。
でも現実的に考えれば無理があります。目標を明確に伝えないといけません。いずれは自主経営について語る必要があります。

ではどうやって?
私が考える答えは、コンセプトよりストーリーを優先することです。具体的には、できる限り理由を繰り返し語るのです。

なぜ自主経営を実践したいか。
それが組織の存在目的にいかに貢献するか。
自分の世界観とどう合致するのか。
なぜ従業員にとって最適なのか。
いかに組織の歴史に沿った変革であるか。

折に触れて説明していきましょう。
もちろん時には端的に“自主経営”と言わないと、さすがに回りくどいでしょう。毎回自主経営についてストーリーで説明するより、具体的な言葉でずばり話すべきです。それでもストーリーの方がコンセプトを語るより効果はあると思います。短く簡潔に語ればいいのです。

悪い例はこうです。
“我々はあれをしてこれをして自主経営型の組織に生まれ変わるべきだ”

私なら“自主経営”という言葉を使わず、手短に表現します。
“これは各自が力を発揮して、チームがみずから意思決定するためなんです。これ以上トップダウンで目標を押し付けたくない。無駄に長い承認フローも取り払いたい。みんなで取り組む方が理にかなってます。1人より100人のほうが知恵も増える”

語り方はいろいろあるのです。シンプルで普遍的な言葉で、背後の理由を伝えていくのです。この語り方は効果的です。

“これとあれを変えれば皆が力を発揮できる”
それだと反論は出にくいですが、“これとあれを変えれば自主経営組織になれる”だと、“なんで自主経営なんか…”となるでしょう。
だからこそコンセプトよりストーリーなのです。

短い文章で物語ることで、具体的な言葉を出すことによるリスクを避けられます。
誰も恐れや失望を抱くこともありません。

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