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4-2.Self-management: getting started

4-2-4 心理的オーナーシップがどの程度あるか?(What’s the level of psychological ownership?)

これからお伝えするのは以前にも触れた話題です。でも大事なことなので再度取り上げます。これは自主経営の導入時に、よく遭遇する重要な問題です。改めて考えてみましょう。
自主経営を進める速度は?
自主経営を導入する際に、どの程度リスクを負えるか?

その答えは非常に不確かなあるものに左右されます。ずばり、従業員が持つ心理的オーナーシップです。鍵となる質問はこちら。

従業員は自分の仕事にどの程度重要性を感じているか?
いい仕事をしたい気持ちがどの程度あるか?

もし、心理的オーナーシップを高く持ちいい仕事をしたい、という強い思いがあればリスクを覚悟で速やかに自主経営を導入できます。
もちろん組織の変革はスムーズには進まないものですが、従業員に意欲があれば失敗してもやり直せるはずです。目的を達成し、顧客に仕える意思があるからです。

でも反対に、心理的オーナーシップが組織の一部にしかないか、従業員が悲観的で投げやりだったり、単に収入目的ならどうでしょう?
実際多くの組織がそうです。責任はマネジャーや経営者だけが負うべきものだと、従業員が考えているのです。その場合、自主経営の導入は時期尚早です。きっとひどい結果が待っています。従業員は自由だけを享受して責任感を持たないままです。言い換えると、自己修正が機能しません。従業員が自分の仕事に誇りを持ってないからです。
これは非常に重要な問いかけです。ぜひ自分の組織に当てはめて考えてみてください。

そこから更なる問いが生まれます。
仮に、自分の組織の心理的オーナーシップがどの程度か把握できたとしましょう。次は、そのレベルをいかにして高めて、自主経営を実践できるようになるかが課題です。

従来のやり方では難しいでしょう。達成型の機械的パラダイムの場合、単純にアメとムチを増やして従業員にやる気を持たせようとします。
ですが実際のところ、真のやる気は引き出せません。上辺だけの熱意が生まれるだけで本当の意欲が湧いてこないのです。

ではどうやったら従業員が仕事と組織に対して誇りを抱くようになるか?
それには4つのステップが有効です。

ステップその1。組織の目的を明確にすること。
組織の目的が意義あるものだと分かれば、従業員は自分の仕事に思い入れを持ちます。
もし組織の目的があいまいで魅力的でないのなら、まずはそこから始めましょう。

ステップその2。
たとえ組織の目的が価値あるものであっても、従業員が理解していない可能性があります。そういう組織はたくさんあります。病院のように目的が明白な組織ですら、自分たちの仕事を称えないことがあります。多くの命を救ってるのにもかかわらずです。

まずは自分たちの働きを称え合いましょう。そうすれば誇りを共有できます。
ただし上意下達の形で褒めるのはダメです。同僚間で互いに評価するのがよいでしょう。例えば、ハッシュタグを使って社内に広めるのです。自分たちが誇りに思うことを動画にするのも手です。

ステップその3。
自己修正システムの動画でも言及したことですが、独自の体制を構築して、従業員が自分の仕事の成果に触れる機会を作りましょう。自分が出した結果に誇りを持ったり、痛みや羞恥心を味わう機会を設けるのです。

多くの人が、自分の仕事の結果から引き離されています。単に仕事をこなして、後から販売担当や経理から文句を言われるだけ。成果の良し悪しを知る機会がないのです。
そのシステムを変えれば仕事に責任感を持てるでしょう。

最後のステップはとてもシンプルです。
リーダーシップの信頼感を確立することです。

トップの人間は、大抵の組織で信頼されていません。それ相応の理由があっても、リーダーには本人には自覚がないのです。
別の動画で話したことですが、FAVIのゾブリストやAESのリーダーたちは、社員との交流に時間をかけています。人間同士の関係を大事にして、工場のフロアを歩き回り、対話を重ねてきました。トップと従業員の絆を築くためです。そうすることで、従業員は組織に対して愛着を持つようになります。

なぜなら経営者とは、理念の体現者として自主経営を左右する存在です。
もし従業員がトップを信頼し、組織に愛着を持てたら、組織全体に信頼と責任感が生まれるでしょう。

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