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1.Thoughts for top leaders

1-9 自分の好みを知る(Know your preferences)

興味深いことに気づきました。組織変革を進めるリーダーの個人的な好みや気質が、良きにつけ悪しきにつけこの旅に影響を与えるということです。ですから、自身の好みやスタイルに自覚的になることがとても重要です。あなたの無自覚なバイアスに基づく行動で、組織変革を間違った方向に導かないために、私はこれをまず2極の軸で考えます。

最初に思い浮かぶのは、とても重要な観点ですが、“明確さ 標準化”を好む傾向と“曖昧さ 創発性 混沌”を好む傾向の2極です。例えば私は、物事をシステムとして考えるのが好きです。ですから、かなり初期の段階から新しい方法やプロセスはこうだと想像します。そしてその新しいやり方を性急に押しつけてしまう傾向があります。“自主経営に移行するならこのプロセスをこの手法で導入しましょう”。まだ人々の準備ができておらず、もっと模索してみる時間が必要なのにです。

MBTI診断をご存知の方なら、私の性格を P型(知覚的)でなくJ型(判断的)と結びつけるでしょう。とても大きな組織を変革しようとしているリーダーがいますが、彼は私とは対極のタイプです。創発性や曖昧さに対して驚くほど許容性が高いのです。いろんな人が別々のスピードで別々のプロセスを試していて、同じ組織内で同時に同じプロセスが20通りの方法で行われていても、彼はまったく気にしません。でも、それではまずいこともあります。組織には定型化が必要なときもありますが、彼は私の対極なのでその必要性に気づけないのです。

ですから、自分の好みがどのあたりにあるか認識してください。そして、自身の好みを押しつけるのでなく、組織のニーズに基づいて動けているか考えてみてください。つまり、私の例で言うと、実行したいプロセスが具体的に見えていたとしても、いったん止まって問い直します。“今が定型化のタイミングだろうか、早すぎるだろうか” 先ほどのリーダーの場合は、逆です。“私は物事が曖昧でも気にならないけれど、組織は今何を必要としているだろう”

2つめの軸は“忍耐強さ”と“せっかちさ”です。これも好みが分かれます。常にせっかちな人もいます。前の動画で話したような目的地に今すぐ到達したい人、変革を遂げた組織の姿がすでに見えているような人です。時には忍耐強すぎる人もいます。“どう転んでもいいさ”と。でも健全なせっかちさもありますよね。あなたはこの軸上のどこにいますか。組織のニーズが何か認識できますか。

3つめの軸はこれです。あなたは“後ろからリード”しますか、“前からリード“しますか。この後の動画で組織変革におけるCEOの役割について話しますが、自然に後ろからのリードを求められる役割もありますし、前から強力にリードしてほしい役割もあります。どちらが良い悪いではありません。ここで考えていただきたいのはあなたの自然な傾向です。いつも自然と前からリードする傾向にありますか。それとも後ろからリードする傾向にありますか。そして自分の強い好みを手放して、今必要なものに気づくことができますか。

私がよく使う4つめの最後の軸は、何かを語るときや問題解決するときに“頭”を使うのか、“心”を使うのかです。好みはありますが、一般的な傾向としては、現在のビジネス文化は“頭”に偏りすぎています。例えば、会議で合理的な議論をしても、実際の主題はより深いところにある不満や承認不足なので“頭”でどんなに議論しても問題に対処できないのです。ですからほとんどの人におすすめするのは、より“心”の方にシフトして同僚や組織全体と“心”で関わるようにすることです。

でも反対を好む人もいますし、リーダーの中にもこんな信念を持った人たちがいました。発信源は常に“心”であるべきで、すべてが“心”から語られるべきだと。彼らは数字やデータを使った“頭”での議論を嫌いますが、もちろんそれも間違いです。“頭”も“心”も必要なのです。

問うべきは、この軸上を行き来する柔軟性があるかということです。このほかにも二極の軸はたくさんあるはずです。自身でも考えてみてください。でもまず、強くおすすめするのは今日お話しした4つの軸に沿って探求することです。あなたの個人的な好みがどのあたりにあって、あなたが組織のニーズに応えるのを妨げている場合がありはしないかと。

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