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1.Thoughts for top leaders

1-1 あなた自身の旅 (It’s a personal journey)


探求の旅をはじめたばかりの経営者は、これを“組織変革”の旅だと捉えています。文字通り何かを組織に起こすことだと。でも この旅を数年続けた経営者はだれもが口をそろえます。“これは自分自身の個人としての成長の旅だ” “組織の旅であると同時に個人の旅でもあるんだ”と。彼らは自身の成長を楽しんでいますが楽なことばかりではありません。時には考え方の限界や自身の“影”に阻まれます。それこそが成長への招待状です。

たとえば チームでお互いをもっと信頼しようと言っているのに自分がそれをできずに統制的になっている瞬間に気づいたり、透明性の高い誠実な社内文化をつくろうとしているのに自分が密室で会議していたり、従業員向けに分かりにくい政治的な文書を書いたりして“そのやり方は間違っていますよ”と人から指摘されることもある。

つまり 新しい“姿勢”の自分になるための成長の旅なんです。楽しいけれど 大変な旅です。これを単に”組織の旅”だと考えて自分自身が変わろうとしないなら、この旅に出ないことをおすすめします。もう一度言います。もしこの旅は組織の変革のためだけのもので自身の大きな成長機会でもあると考えていないなら旅を始めないでください。

私の友人に素晴らしいコーチがいます。多くの大組織の変革に関わっていますが、まず経営者と対話しながら彼らが準備できていないと感じたらこう伝えるそうです。“変革に着手する前に 半年か1年、2人での対話を続けましょう。あなた自身の準備のために”。なぜかというと あなたは変革のエンジンであると同時にブレーキにもなり得るからです。組織の変革は あなた自身が変わろうと望むよりも先には 進まないということです。

最近思うようになりましたが、これは 経営者たちにとって生涯の冒険の始まりです。これはあなたを より大きく豊かな人間に変える人生のプロジェクトです。旅を経た経営者たちは間違いなく”この旅は本当に特別なものだ”と感じています。だからあなたがこの旅で自身が変わることを望むなら、

旅から贈られる人生の招待状に応じたいと望むなら、他の経営者にはできない経験ができるとお約束します。人間関係はより豊かになるし、心が楽に感じられるようになるでしょう。無意識に感じていた恐れの気持ちもほとんど消えてしまいます。自由になる時間が増え明るい気分になれます。経営者たちが言うにはほんの2~3年前を振り返ると当時の自分は小さすぎて二度と戻りたくないと感じるそうです。

ここで質問です。これが組織の旅であると同時にあなた個人の旅でもあることを望んでいますか。旅の過程で贈られるすべての招待状を喜んで受け取りますか。“イエス”と言う準備ができているなら旅の伴走者を見つけることをおすすめします。コーチでも友人でもいいので、自身の影に阻まれたときじっくりと深く対話できる相手、鏡を掲げてくれる人、あなたが道を間違えたとき、恐れず指摘してくれる人を。

経営者に贈るもう1つのアドバイスは、組織内で数名の信頼できる人を見つけて、鏡になってほしいと明確に依頼することです。“私が大失敗していたら指摘してほしい” ”理想に届いていないとき
指摘してほしい” ”恐れずに言ってほしい”と伝えるのです。例えば “あの会議での発言 あのメールの内容は以前のあなただ” “新しく目指している姿じゃない”。こう指摘してくれる人の存在はとても重要です。指摘されたら ただこう返してください。“その通りだ ありがとう”。そして他の人には こう言います。“以前の私が出て申し訳ない”“またあるかもしれないが減らせるよう努力するよ”。この振る舞いが“全体性”を体現するロールモデルになるのです。組織内のみんなに起こることをあなたが模範で示すんです。みんなが同じように これまで身につけてきた方法、幼少期から親や教師や元上司に教えられてきた方法を捨てて新しい自分に生まれ変わろうとしています。あなたが模範となって 成功したりたまに失敗したり 自身の変革に努め困難や落とし穴を体験することで他の人も同じ過ちを認めやすくなります。それに周りの人は 人間としてのあなたの成長を喜んでくれるでしょう。これが あなたが向かおうとしている旅です。

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