ビデオシリーズ

Video Series

ホーム > ビデオシリーズ > 5-3 全体性をどう語るか(How do you talk about wholeness?)

Top page

5.Striving for wholeness

5-3 全体性をどう語るか(How do you talk about wholeness?)

組織のなかにある種の文化をつくり出し、誰もが自分らしさをのびのび表現できると、とても大きな力を生みます。その環境は不可欠であり、美しいものです。
そうでない環境では過ごしたくありません。自分を出せない環境や周りを気にして仮面をつける環境は、もうウンザリです。

一方、この文化は目新しいものです。“全体性”なんて聞きなれない言葉だし、マネジメント用語として使われてもいません。
そこで今回の動画では、この新しい概念をどう語るかを考えます。

最初の問いはこうです。
“変革の始めにどれくらい話す必要がある?”

口にして伝える必要があるかもしれません。
“自分らしくいられる文化を作りたい”
しかし最善なのは、実際にやり始めることです。場をつくったり会議などで体感してもらうのです。素晴らしい会議だったと体感してもらい、あとから言葉で伝えるのです。

リーダーは考えてみましょう。
“自分の組織の状況は?”
新しすぎて説明しても拒否されそうなら、体験させてから説明するのも手です。自分の組織の状況について考えてみてください。

語る準備ができた場合には、シンプルな助言があります。なぜこれが自分にとって大切か、ストーリーで語るのです。
大切なのはストーリーです。
3つのタイプのストーリーを使って、全体性が自分や組織にとって重要である理由やこの文化を築こうと呼びかけている理由を伝えましょう。

1つ目のタイプは、自分史を語ることです。
自ら全体性の模範となって仮面をはずし、自分をさらけ出すのです。自分の弱い部分もいくらか見せていく。なぜ全体性が重要か、自分の歴史から語るのです。

働きだしてからの経験やそれ以前のこと、学生や子供時代の体験をまじえ、自分を出せない組織が嫌である理由を語りましょう。なぜ周りが自分を出せないのが嫌か、体験をもとに語るのです。
そうやって深いレベルで要点や概念でなく、自分の歴史に絡めて語れば人の心に響くでしょう。言葉に力が宿ります。

2つ目のタイプのストーリーは、組織の歴史に関連したストーリーです。
組織の決定的な瞬間についてや、全体性が実現していた時や、していなかった時のこと。組織にどんな歴史があったから全体性が重要かを語りましょう。

3つ目のタイプのストーリーは、組織の目的意識です。
組織の目的にとってなぜ全体性が重要か、仮面をつけずさらけ出すことがなぜ重要かを語るのです。

どの組織でも全体性は直接仕事に影響してきます。
たとえば病院なら、研究や科学によって明らかになっています。患者の治癒率は、まさに直接的に担当する医師との関係の質が影響しているのです。看護師との関係も影響しています。
だから医師や看護師たちが自分を出して深く充実した関係を築けるかどうかは、成果に直接的な影響を及ぼすのです。医師が仮面に隠れ、関係を築かないことは避けましょう。

同じことは学校にも言えます。
教師とのつながりが強い方が学習効率は高まるのです。だから教師が何でも知った顔をして、生徒と距離を取るのはバカげています。まさに学習の妨げです。

これは工場でも同じです。意見を出すことに恐怖心があると、
“このアイデアを話すのはやめておこう”
“煮詰まってないしいい案じゃないかも”
そんな風に提案を控えて向上が生まれません。仕事の質が上がっていかないのです。

あらゆる仕事の質や生産性というのは、メンバーが自分らしさを出せるかどうかや、意見や反論を出し合えるかにかかっています。
怯えて殻にこもり、指示に従うだけの状態は組織の目的に見合いません。

ぜひ、これらのストーリーを自分なりに考えて、数人に試してみてください。どのような語り方をすれば、シンプルかつ明瞭で小難しくなく伝わるでしょう。
お勧めしないのは、心理学やスピリチュアルの難解な用語を使うことです。シンプルで日常的な言葉の方が、多くの人に受け入れられます。

ヒントとしては、組織にどんな言葉を導入したいか考えることです。そして使いたくない言葉も考えるのです。詳しくは1-8の動画で話しました。
使いたい言葉は最初のうち、おかしく聞こえるかもしれません。
“同僚”や“思い”や“感情”といった言葉や、“care(思いやり)”という言葉を使い、“従業員”や“人材”などの言葉をやめて、多くの組織が用いるようなドライで心ない言葉や、軍隊を思わせるような言葉の使用は避けるのです。

あなたが使いたいのはどんな言葉でしょう?
職場にはさまざまな背景の人が集まっています。そういう場所では外で過ごす時よりも、日常的な言葉を使うことで人間味を出すといいでしょう。

ぜひ自分なりに考えてから、何人かに試して反応を探ってみてください。

まだ十分に伝わらないと感じたら、改めて相談してみましょう。配偶者でも信頼する同僚でもコーチでも構いません。自然に語れるようになるまで、手伝ってもらいましょう。自然に語れば、周りも自然に受け入れてくれます。

RELATED TAGタグで調べる

RELATED KEYWORDキーワードを詳しくみる

Others

その他お知らせ