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2.Perspectives on the journey

2-3 どこから始めるべきか(前編)(Where to start – 1)

“どこから始めるべきか”をテーマにした動画の前編です。よく質問されるテーマです。質問してくるリーダーは新しい働き方を理解し、組織変革への準備はできているのに、始める場所が分からず身動きが取れずにいます。困るのも理解できます。ひとつの正解などないからです。どの組織もそうです。リーダーの来歴や組織の状況によって変わるのです。どこから始めるかを知るのに適した質問が2つあります。

最初の質問です。いま組織のなかで“痛み”がある場所は?エネルギーが停滞している場所は?いまよりもっとエネルギーを出せるはずの場所は?どうぞ動画を止めて自分の組織について考えてください。

例をひとつ紹介しましょう。ある組織では予算編成プロセスが悪夢と化しました。組織をあげて2〜3か月も準備を進めたのに、誰もその数字を信じず意見がぶつかるばかりで、時間を浪費して気力も削がれ失敗の象徴となっていた。そこから着手するのもいいでしょう。予算編成プロセスの廃止や簡略化に取り組んでもいい。ほかの組織では、評価プロセスが毎年恐れられていた。そこから始めてもいい。ある場所に“痛み”が集中していることもあります。そこからも始められます。ある病院では整形外科医たちのマネジメントが困難でした。整形外科医はタイプが様々でマネジメントが難しいようです。その病院では経営陣がマネジメント不可能だと判断し、いっそのこと自主経営に切り替えようと考えたのです。それは最善の介入だったとも言えます。また別の組織は、小売業界で急速に成長した組織でした。でも組織のエネルギーや可能性が発揮できずにいました。最も影響力のある4人で構成されたチームがあり、どの国へ新たに店を出すかなどすべてを決めていたのです。出店済みの国なら新店舗の場所を決める。4人には影響力がありましたが組織のフタになっていました。そこでCEOは やり方を一新しチームを解体しました。そして海外新規出店の人員を大々的に募ったのです。そうして店を出すと加速度的に成長しました。1つのチームがフタをしていたのです。なので始め方は様々です。質問を繰り返しましょう。痛みやエネルギーの停滞を感じる場所は?いまよりエネルギーを発揮できる場所はどこでしょう?

2つ目の質問も似ていますが、組織全体に向けてではなく経営層に向けての質問です。特に組織のトップや1章の動画で触れた組織文化の“源泉”となる人物への質問です。内容はこうです。あなたにとっての“痛み”は? あなたの“望み”は? 自分の良心にそぐわない場面は?小さなことでも構いません。ですが、とても役立つ問いです。ほとんど習慣的におこなっていて、業務に組み込まれていながらも、空虚で無意味になってしまっていて有害ですらありそうなことはないか?評価制度がそうかもしれません。“この分野は4点中3点です”と言われても、本当に効果的でしょうか。最重要の問題でなくとも、その存在に気づいたのならそこから改革に着手しましょう。小さな問題でも構いません。クライアントを招いたときに、相手に会うのが上層部だけだったとする。実際にクライアントのために動いているチームは会えない。おかしいと思ったらそこを変えましょう。大きな介入ではありませんが気づいた場所から始めるのです。

こうした考えの土台になっているのは、第2章“旅への視点”の最初の動画で説明した内容です。この組織変革には固定のプランが存在しません。あれの次はこれと決まったものではなく、多くは単純に機会が訪れたら取り組む形です。最重要でないけれど目の前で痛んでいるから対処する。その対処は基本的に実験という形であり、試していく作業です。これらの2つの質問は考える価値があると思います。仲間と話し合うのもいいでしょう。“組織のエネルギーが停滞している場所は?痛みはどこ?もっと力を発揮できる場所は?““個人の痛みは?エネルギーが停滞している場所は?自分も関わっているけど好きになれず、別のことをしたいと感じる場所は?” その2つの質問について考えてみてください。組織にエネルギーが充満することを願っていますし、あなたもものすごく活気に満ちてシステムのなかで存分に力を発揮できることを願います。

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