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2.Perspectives on the journey

2-13 ユーモアと気軽さ(Humor and lightness)

多くの組織はとても真面目です。もちろん組織には人の役に立つ立派な存在目的があります。しかもお金を儲けて仕事を維持せねばならない。なので尊敬に値しますが、考えてみてください。家族や友人たちと過ごす時間の方がより重要ですし、そこにはたくさんの笑いがあります。気軽さとユーモアがある。職場もそうなっていいはずです。職場で真面目に振る舞う理由と深く関係しているのが、仕事用の仮面をつけるべきという考えです。仮面が人との距離を保ち安心を提供します。笑いやユーモアや気軽さや好奇心というのは、仮面を取り去ってくれる優れた手段であり、組織に人間味を取り戻してくれます。

私はいくつかの組織を調査し本でも紹介しました。たとえばハイリゲンフェルトです。彼らは会議前の習慣として沈黙の時間を取るか、ジョークを言うのです。そうしたジョークは、自分が抱えた不安やエゴを取り払ってくれ、雰囲気を和ませてくれます。サウンズ・トゥルーという組織も素晴らしい例です。彼らは“パジャマ・デー”というものを開きました。社員がパジャマを着て朝食に集まるのです。朝早くにパジャマで集まって、そのあとは着替えていつも通り過ごす。それを数人が楽しんでいました。でもあまりに楽しくて一日中着るようになり、大勢を巻き込んだ大イベントに発展しました。みんな心を奪われ熱中しすてきなパジャマを着てきます。会社は犬が同伴可能なのでお揃いを着る人もいました。面白いことにサウンズ・トゥルーは、従来の階層が残っている組織なのですが、ふざけたパジャマ姿の上司を見ると、やはり関係性は多少変わります。

ユーモアや気軽さも効果は同じです。だからあなたも、これからの旅の過程でどんな方法であれ、大なり小なり導入してみましょう。ユーモアや気軽さや好奇心をです。決まりはないのでどんな形でも構いません。CEO専用の駐車場があるのなら、ただ撤廃するのではなく、かつてそんな物があったと茶化す標識を作ってもいい。多くのオフィスは味気なく退屈です。週末に有志で集まって楽しく騒ぎ合い、オフィスを飾って月曜に皆を驚かせてもいい。あるいは私自身の体験を紹介します。IT成長期のスタートアップ企業です。私たちの販売品のひとつは動物のぬいぐるみでした。種類はあまり多くなく、どれも変わったタイプで疲れ顔やウンザリ顔をしていて面白いものでした。理由は不明ですが、メンバーや新たな仲間は全員がぬいぐるみを1つ選んでデスクに置いていました。そうするとふざけ始めたりします。ぬいぐるみと一緒に会議やランチをしたり、ぬいぐるみ同士で話したり。バカらしいですが人の違う側面を知る機会でした。それはとても重要でした。

それ以外にもすごく面白かったのが、変革を円滑にするためにおこなったゲームです。チェンジ・レジスタンス・ビンゴと検索すると出てきます。変革への抵抗を表すフレーズが並んだビンゴです。“わが社にはできない”とか、“もっと分析すべき”といった文です。それを壁に貼って意見を求めるのも楽しいかもしれません。ぜひとも堅苦しさをほぐしましょう。

真剣さの仮面を脱いでユーモアと気軽さを持つと自分らしくなれて解放感があるでしょう。これはリーダー自身の変革でもあります。自分の組織におけるユーモアと気軽さの役割は?どれほど取り入れてる?あるいは真剣になりすぎてない?旅への呼びかけや組織の存在目的に関して真面目になりすぎてませんか?もしかしてもっと自分の組織にもユーモアや気軽さを欲しているなら、この旅が良い機会かもしれません。それらの導入が自力では難しかったとしても、周りにできる人はいるはずなので、リーダーはその人たちにこう言って任せるのです。“手を貸してくれませんか?私は苦手なんです”ぜひ堅苦しくなるのは止めて真剣になりすぎるのは避けましょう。なぜなら逆説があるからです。組織にユーモアや気軽さを取り入れるほど、逆説的なことですが深く真剣な対話が可能になります。組織の目的や人間関係について大切な対話ができる。一方が深まればその逆も深まるのです。

多くの組織にあるのは偽りの真面目さです。しかし本当の真剣さがなく、自社の目的がいかに意義あるものか、深い会話ができていません。気軽さを持つほど真剣さも深まるでしょう。

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