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2.Perspectives on the journey

2-14 コミュニケーションの新しい方法(Communicating in new ways)

もう味気なく長いWordやPower Pointは止めましょう。あなたは組織を根本的に新しい世界へ導こうとしている。なのにどうして、古い陳腐な形でしかやりとりしないのでしょう?みなさんは分かりませんが、私は長いWord文書を見ると脳が停止し、読む気がなくなります。でもその正反対にも気をつけましょう。カラフルで完璧な見た目の文書を作っても、中身を信頼できなかったりします。たとえば社内広報部がデザイナーと作ったものは、広告のように見えて何かを売りつけてくる感じがする場合があります。そもそも時間がかかるしお金もかかります。

では、どんな新しい方法があるでしょう?たとえば意思決定法を考える有志のチームがあるとします。そして助言プロセス導入を提案するつもりです。どう提案する?WordやPower Pointでも良いですが、毎回は避けましょう。動画を撮ってもいい。立派なものでなくスマホで撮ればいい。会議では動画を流して別の人がボードで説明してもいい。ラフな形ですが、リアルだし早いうえに機能するのです。文書が必要なら効果的なのはイラストです。『イラスト解説 ティール組織』という本も出ています。イラスト担当者と共に、脳が情報を処理しやすい形を考えて作り多くの反響をもらいました。絵が多くて読みやすいと言うのです。

なので長く味気ない文書ではなく、イラストを入れてもらうのもいいでしょう。理想的には外部の人に頼むのではなく、チーム内の技術を持った人や進んで協力してくれる人に頼みましょう。ロビーに大きな手書きのポスターを貼ってもいい。“助言プロセス案です”と記して書き込んでもらうのです。そちらの方が機能するかもしれません。WordやPower Pointよりもです。ぜひ創造的な手段を試してみましょう。嘘がなくリアルで手早い手段を探すのです。表現の手段以外にも大切なことがあります。それは内容であり表現の仕方です。

いい点検法があります。そのメッセージは何パーセントが頭のなかで考えた表現であり、何割が心や腹からのもの?人はすべて頭で考えるよう訓練されています。でもそれはドライです。業務的で冷たく感じられる人間味を出せるでしょうか?自分ごととして組織を語れるでしょうか?冷静でニュートラルに語るのではなく、感情を込められる?

例を挙げましょう。想像した架空の例ですが、透明性を向上させるためにすべての会議の議事録を社内サーバーにアップするとします。それはすごく根本的な変革です。すべての会議が組織全員に公開されるとても大きな変化です。でもその変革が冷たく業務的な文で伝えられている。読んでも心が弾まない。そう書けと訓練されているのですが、どう書けば自然でしょう?私であればこう書きます。“先に知るべきことを後から知らされたらとても不快です。それを避けるためにすべての会議の議事録へ全員アクセス可能にします”こんな風に自分ごととして感情や理由を語ります。少し長いですが人間味が出ます。

もっと個人的な書き方もできますが、考えてみてください。あなたや周りはどう書いている?冷たく短くドライな文が良しとされています。これまでに挙げた動画やイラストやポスターなどはどれも一方通行の伝達です。チームやリーダーから全員に対する伝達です。従来の組織はこの形がほとんどです。

私は大きな違いに気づきました。変革を進める組織は双方向のやり取りがはるかに多いのです。昔のリーダーのモットーである“私のオフィスはいつも開いている”は機能しません。多くの組織は場を作っています。議題なく共に過ごせる時間を作っています。そこで旅への提案や疑問を共有するのです。そのための場づくりが必要です。小さな組織なら週一の朝食やランチでもいい。あなたや他のリーダーたちやそれ以外の希望者たちがただ集まって何気ない会話を交わし近況を報告し合うのです。

また別の組織は世界各地に数万人の社員が点在しており、朝食に集まることはできないため、ビデオ中継で質問会を開きました。CEOの名前を使い“ミシェルに聞け”と題し、誰もが参加してCEOに質問をしたり提案をすることができます。議題なく集まる会ですが効果的です。繰り返しメンバーたちの背中を押すからです。“やりたいならぜひ挑戦して形にしてみて”。ブログという形式も面白いものです。ビュートゾルフのブロック氏は、リーダーとして社内ブログでメンバーに提案をします。始まりは一方通行ですが返信できるので活発な意見交換もできます。いろんな方向から会話が起きるのです。ブログも興味深い方法です。

この動画で伝えたいのは、コミュニケーションの新しい形を考えることです。従来のコミュニケーションは頭だけで考えられた冷たいもので、短く業務的に感じられ、基本的に一方通行です。それは新しい世界にはフィットしません。なので新しい形を模索し実験をおこない、周りにも呼びかけましょう。経験者たちの話では、これだと感じる形があるそうです。さまざまな形を試していくうちに、WordやPower Pointではなくリアルで活き活きした形が見つかるはずです。ぜひ試してみましょう。

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