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4-4.Self-management: typical issues

4-4-2 マイクロマネジメントを好むメンバーたち(Team members like to be micro-managed)

多くの組織から報告された問題があります。
“私の組織では多くのメンバーが自主経営に移行したくないようだ”
“マイクロマネジメントに満足してる”
“責任のない立場がいいらしい”

そう言うのも不思議ではありません。責任のない立場は、楽で居心地がいいからです。確かに快適でしょう。多くの人がそれを内面化し、その体質に染まっていきます。失敗を恐れる組織に長くいた人には特にそうです。何も決定しなければ、間違いを犯すこともなく、快適です。
そういう人たちは、自分の力を発揮する方法を学ぶ必要があります。

しかし、この問題の根本にあるのはメンバーが現実から守られていた点です。多くの組織のメンバーはシステムにより、子供のように守られています。
“彼らが動揺するからこの情報は見せずにおこう”
“彼らの代わりに決定してうまく伝えればいい”
“信用ならないからね”
“行き先が不透明だと不安が生じてしまう”

このような問題に直面するとこう感じるでしょう。
“突然 皆に場と権限を与えたところで、その権限を活かそうとしないだろう”
それはメンバーを現実から守ろうとする行為です。別の言い方をするとセーフティネットを張っているのです。
“君たちには力があるからすべて任せる”
と言ったところで、チームは自分が頑張らなくても誰かがやると分かっている。元マネジャーか、その上が介入すると分かっている。それを感じ取る力に長けているのです。

進んで力を発揮してもらうには、セーフティネットを消すことです。安全策がないと気づけば、やるしかないと思うはずです。

重要なのはセーフティネットをなくすことで、さまざまな方法が実践されています。絆創膏をはがすような過激な方法もあります。セーフティネットが消えればマネジャーも消え、問題が起きても自分より上の人が即座に助けてはくれないと気づきます。
これについては以前の動画を参照してください。自己修正システムの箇所です。

セーフティネットを取り払ったあとは、自分たちの仕事の結果をチームに直接触れさせましょう。仕事の結果に伴う痛みや誇りを感じるようにするのです。
そんな状況ではもう、やるしかありません。チームの中から必ず1~4人の人が進み出てきて言うのです。
“みんな 失敗はできないぞ。何とかしよう”

これは絆創膏をはがすような過激な方法ですが、ファシリテーターを入れるソフトな方法もあります。事前に皆で話し合いの場を持ち、“新領域に入ってみよう”と言う。
“セーフティネットがなくても皆には十分なスキルがある”
“でも、セーフティネットを取る前に話し合いたいことはある?”

あらゆることへの明確な説明を求められるかもしれません。
どのように機能し、どのように意思決定するのか。
対立をどう扱い、成果をどう評価するか。
トレーニングを求められたら、これらはとてもいい兆候です。メンバーたちにとって、自主経営への移行が容易になります。

メンバーが力を発揮しようと進み出ず、依然として尻込みし、マイクロマネジメントを好む場合はセーフティネットがあるのです。
その場合はセーフティネットを消し、権限を渡しましょう。上に誰かを残して権限委譲するのではなく、完全に権限を移動させてセーフティネットを取るのです。

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