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【4/8〆切】「ホールシステム・リーダーシップ」探求ワークショップ〜個人と組織の「変容」を探求する合宿〜(北海道美瑛町・3泊4日)
昨年秋、世界的に有名なコーチであり、組織開発コンサルタントでもあるナーディア・タランチェフスキーをメインゲストとして実施した2泊3日の実験的プログラム「ホールシステム・リーダーシップ」は大好評の上、終了いたしました。特に、「個人と組織の変容を深く探求できる貴重な場だった」「濃厚だけどあっという間の時間だった」「北海道美瑛町が魅力的すぎて圧倒されました」という声が多く寄せられました。こうした声を受けて第2回の開催が決定しました!

第二回からはより明確なテーマを持って探求を進めていきます。今回のメインテーマは 「自己組織化の魔法」。個人・チーム・組織の変容を促し、持続的な自己組織化を実現するための原理や実践を探求します。
また、ティール組織やソース原理、ホラクラシーやコンシャス・トライブ・ホイールなど、関連する知識や理論については、プレイベントや動画コンテンツを通じて事前に学習可能。ワークショップ当日をより実践的で深い学びの時間にするためのサポートも充実しています。
同時に、会場である北海道美瑛町の持つ土地の素晴らしさにも魅せられることになるでしょう。大自然の美しさ、食の豊かさを感じてください。(東京都内から2時間以内の好立地で日常とは違う原体験が味わえることに驚くことになるでしょう。)
今回はさらに充実したプログラムを提供するため、開催期間を1日延長し、3泊4日で開催します。

Index
ホールシステム・リーダーシップ(Whole System Leadership)とは?
・感情・思考・身体性も含めた、個々人の中にあるシステム
・様々な問題の原因ともなりやすい、コミュニケーションや人間関係といった関係性のシステム
・多様な人が織りなす、複雑なダイナミズムがある組織やコミュニティ(社会)のシステム
この3つを行ったり来たりしながら、自ら変容したり、個人/チーム/組織の変容をサポートしたりする概念です。
開催の背景と想い by嘉村賢州
私は組織変革やコミュニティづくりのファシリテーターとしてあゆみ始めて20年あまりになります。その中でずっと頭の中にある仮説が「個人の変容と関係性の変容と組織・コミュニティの変容は相互に影響する」というものです。
ボディーワーク関連の知人から「経営者の身体と会社経営の関連性があるのではないか?」と聞いた時、「組織の緊張関係や硬直した状況を個人の身体をほぐすことからアプローチすることも可能ではないか?」と漠然と思うようになったのです、名付けるならば「ホールシステム・リーダーシップ」というもの。
そして、「ホールシステム・リーダーシップ」の概念が生まれたタイミングで、私の師匠の一人でもあるナーディアが来日することが決定し、企画を考え始めたとき、最初に浮かんできたことが「ホールシステムリーダーシップと彼女の叡智を融合するのが面白いのではないか?」ということでした。
早速、この考えをナーディアに伝えたところ「私もそのテーマには昔からすごく関心があってね。実は私自身でもコンシャス・ホイールという概念をつくっててね・・・」とすぐに盛り上がり。そこから仲間と共に企画を一気に練り上げ、誕生したのがこの場の原型です。
第一回のワークショップは予想以上の反響をいただき、今の時代に必要な探求であると確信を持つことができました。同時にせっかくの5人の講師陣の魅力を活かすには時間が足りなすぎるということになり、時間数の拡大と知識部分の事前学習というチャレンジを行うことに決めました。
さらにはホールシステム・リーダーシップのあくなき探求は尽きることのない探求項目の数々。。。一回一回焦点をあてて深く探究していこうということになり生まれたのが「自己組織化の魔法」という探究テーマです。
「自己組織化の魔法」というテーマについて
組織論の分野では、これまでのヒエラルキー型の組織運営から現場のメンバーへの信頼を基盤にした、、自己組織化のマネジメントが注目されています。ボディーワークにおいても、強い介入に基づく身体のサポートからその人の本来の回復力を引き出す、オルタナティブなアプローチも注目を集めています。私たちや自然が持っている本来の自己組織化のシステムをさらに理解し、活用することができたらどのようなことができるようになるのでしょうか?今回はこの「自己組織化」が持っている可能性にフォーカスを当てて探求を進めていきます。
ワークショップの全体像
Day 1: 物語の始まり〜自分とつながる、仲間とつながる
・参加者同士のつながりを深める(身体プロセス、ストーリーテリング等を活用しながら)
・自己組織化の基本概念を理解する
・チェックインとウェルカムディナー
Day 2:センサーの感度を高め、内なる声に気づく
・Conscious Collaboration workshop(ナーディア提供)
・北海道美瑛町の魅力を感じるフィールドワーク
・身体のメッセージや心の声に耳を傾ける
・自己組織化プロセスを活用した、相互探求(学び合い)の場
Day 3:システムの阻害要因に向き合い、可能性を解放する
・システム探求ワーク
・北海道美瑛町の魅力を感じるフィールドワーク
・マネーワーク(取り戻しワーク)(ナーディア提供)
・ビジョンワーク
Day 4:自己組織化の魔法による創造
・自己組織化プロセスを活用した、創造プロセス
・クロージングサークル
※プログラムは5人のファシリテーターや参加者による即興性を大切にしているため、変更の可能性があります。
参加することで得られるもの
・マネーワーク(取り戻しのワーク)をはじめとする様々なワークショップの体験を通して、自分の偏見や盲点に気づき、自分自身の幅が広がる
・身体 / 関係 / 組織 / 社会など、多様な視点から探求することで、行き詰まっている自分自身や組織・コミュニティの変容に対する次の一歩を見つけることができる
・自己組織化に関する理解が深まり、活かせるようになる
・ソース原理やティール組織を始めとした、進化型組織の姿や肝を掴むことができる
・同僚や仲間、仕事に関わる人たちと、より豊かで、互いに高め合う関係性を築ける
・関連理論を俯瞰的に学ぶことで、次に学ぶべきものが明確になる
・より良い世界を作りたい様々な分野の専門家や探求者と仲間になることができる
注目の5大コンテンツ
①特別招聘ゲストナーディアによるワークショップ(マネーワーク体験など)

「ソース原理」の提唱者ピーター・カーニック氏に直接師事した一人であるナーディア(ナディアシュダ・タランチェフスキー/Nadjeschda Taranczewski)。彼女からは「ソース原理」のはじまりであり、核である「マネ―ワーク(取り戻しのワーク)」について学びます。
合宿の中では「マネーワーク」に関する基本的なレクチャーに加えて、ナーディアが実際に「マネーワーク」のデモンストレーションを実施。さらに、ホストに嘉村と篠原も加わり、分科会形式でのマネーワーク体験も行います。
1人ひとりが変容へと向き合うための姿勢とプロセスを肌感覚で味わうことができます。
用語解説:「マネーワーク(取り戻しのワーク)」とは、思考ではなく身体感覚に丁寧に問いかけることで、その仕組みに気づき、お金に対する思い込みの枠を外していくことによって、本来の姿(全体性)を取り戻し、自分が達成したいことに集中できる状態を目指す。「ソースワーク」「ビジョンワーク」と共に、「ソース原理」を学び体現する上で欠かせず、かつ中心となるワーク。ソースやサブソースがイニシアチブを進めている最中に訪れる様々な困難は、外側の障害のように感じるが、実はその人の内面に根深く潜んでいる、抑圧や投影が原因であることが多い。そういった投影や抑圧を再生するプロセスをマネーワーク(取り戻しのワーク)という。必ずしもお金だけを扱うものではないが、取り組む際の入り口としてお金が効果的であることから「マネーワーク」と呼ばれている。
※その他の主要概念・理論に関する解説は最下部に記載
②コンシャスホイール(Conscious Hheal)の解説紹介と関連ワーク体験

コンシャス・ホイール(Conscious Wheel)とは、ナーディアが開発した、組織・チーム・企業・または家族などの集団において、内省・気づき対話を深め、意識を高めることを目的とした評価ツール。
モチベーション・パフォーマンス・創造性・全員の身体的および精神的健康がどのように相互に作用し、集団の成果に影響を与えるか、その要因に着目し、主要な側面を表す8つのセグメントまたはテーマで構成されています。
個人や組織の変革プロセスにおいて、個々人の好き・嫌いや得意・不得意に偏ることなく、バランスを取ったあゆみが可能になるため、個人や組織の真のウェルビーイングにより近づくことができます。
③各分野の専門家と共にホールシステム・リーダーシップを探求

スマホに新しいアプリをインストールするような学びではなく、OSそのものを変えていくような「変容」を探求するために、各分野のスペシャリストが集合!
合宿での講義やワークショップを通して、身体的アプローチから、関係性アプローチ、組織・社会の変革アプローチを、行ったり来たりしながら「ホールシステム・リーダーシップ」について全体像と本質を掴みます。
④専門知識を補足する事前学習動画

メインプログラムだけでは補いきれない専門知識や概念理解について、事前の動画配信を実施。各テーマの概要やポイントを自分のペースで学びます。
「この分野詳しくないけど、参加して大丈夫かな?」と感じている方も、この事前学習があることで、事前に質問をしたり、合宿中のワークを体験したりすることで、理解を深めることができますので、安心してご参加ください。
事前学習のコンテンツ一覧
Video1:自己組織化の魔法
Video2:ホラクラシー
Video3:ティール概論
Video4:ソース概論
Video5〜7:コンシャストライブホイール
⑤北海道美瑛の自然と食事とともに変容の旅路へ

学びと変容の旅、そのフィールドになるのは北の大地・北海道美瑛町。厳しい自然を切り拓いた先人たちの営みから生まれた、美しい田園風景〜どこまでも続く丘と、果てしない大空に身を委ねる時間の中、澄みわたる空気と大地のエネルギーが凝縮された美味しい野菜で胸とお腹をいっぱいにしながら、ありのままの自分らしさと感性を取り戻していきます。
美瑛の四季折々の大地から生まれる食材を届けてくれるのは、地球想いの生産者と料理人のみなさん。地元の生産者さんたちとの関係性を大切に紡ぎながら、驚くような創造性で美瑛の四季をお皿に描き出す「SSAW」たかはしよしこさん、自給自足コミュニティを拠点としながら、ジビエやハーブをふんだんに使った食事を提案する「チカラノ食堂」さん、モダンコリアン料理をベースに、美瑛食材の新たな魅力発見に取り組む韓国料理人のチョン・テウさん、発酵食を取り入れるOne and OnlyさんやグラタンのVIVA食堂さんなど、魅力あふれる料理人たちによる、美瑛ならではの食の風景をお楽しみください。
〜「大地」とつながる、「自分」をとりもどす〜
北海道の春、雪解けの大地のエネルギーを感じるフィールドワーク。活火山である十勝岳連峰の麓に広がる原生林でのフォレストウォーク、波のように広がる丘をめぐるガイドツアー、小麦の丘に立つ廃校を活用したオーベルジュなどへご案内。北海道の成り立ちや開拓の歴史、先人たちの足跡をたどりながら、今これからの自分に向き合う時間を。
案内人:熊倉聖子
曾祖父母が美瑛の開拓者で、幼少期から美瑛に通い続け、4年前にに移住。美瑛町役場まちづくり推進課に所属し、場とつながりラボhome’s viとの協働事業「コワーケーション・ビレッジ」や企業・大学連携、まちづくりやアートプロジェクト等のプロデューサーとして活動。
※ 美瑛町までのアクセス:羽田空港から旭川空港まで1時間半。空港から美瑛町市街地までは車で15分。(現地会場/宿泊先までは車で10分)
対象者
・自らの「変容」と共に、組織やチームを「変革」していきたい経営者 / リーダー
- チームや組織を変えるために、まず自分自身が変わることが重要だと感じている
- 個を生かした経営をより推進していきたい
- トップダウンとは違う形態の組織運営をしたい
- 経営者/ソーシャルリーダーとして、次のステージにいきたい
- 自分自身の視座を高めたり、偏りをなくしたい など
・個人や組織の「変容」を後押しするコーチ・ファシリテーター、コンサルタント
・「変容」に関する本質的・複眼的な叡智を深めたい探求者
・ソース原理、マネーワーク、ティール組織、などの進化型組織について関心のあるすべての人
5名のゲスト紹介
ナディアシュダ・タランチェフスキー氏(Nadjeschda Taranczewski、ナーディア)

国際コーチ連盟(ICF)からマスター・サーティファイド・コーチの認定を受け、マッキンゼー・アンド・カンパニーから組織文化の変革プロセスのファシリテーターとしてのライセンスを取得。著書『Conscious You: Become the Hero of Your Own Story』を2018年に出版(日本語版が今冬出版予定)。
自身のトラウマ体験から、人々が無意識に自分自身や他人・そして社会や地球に対してマイナスな行為を行う可能性があることを実感。代表を務めている「Conscious U*」を通じて、世界中のCEO・創業者・コーチ・ファシリテーターを支援し、個々の意識の変容と、企業や組織・コミュニティが「Conscious Tribe(意識的な部族)」へと変容するのをサポートしている。「トレーニングオタク」を自認する彼女は、革新的なメソッドを定期的に習得し、新しい「Conscious U*」プログラムの開発に尽力している。
ベルリン在住。趣味は映画・友人のためにディナーを作ること。
関連サイト ConsciousU
嘉村 賢州(けんしゅう)

- NPO法人場とつながりラボhome’s vi 代表理事
- 「ティール組織(英治出版)」解説者
- 進化型組織の情報ポータルサイト『ティール組織ラボ』編集長
- コクリ!プロジェクト ディレクター(研究開発・実証実験)
場づくりの専門集団場とつながりラボhome’s viを2008年に設立。当時はまちづくり(京都)や組織開発ファシリテーターとしての活動が中心であったが、2014年の1年間のサバティカル休暇中に『ティール組織』に出会い、進化型組織の研究にシフトする。現在は「未来の当たり前を今ここに」をテーマに、進化型組織の研究実践・普及啓発に主軸を移し、進化型組織関するウェブメディア「ティール組織ラボ」や『ソース原理』・『ヒューマノクラシー』・『フリーダム・インク』などの日本語出版に携わる。2023年に第一子が生まれたことをきっかけに、家族と子どもから生き方を学ぶ生活にシフト中。
関連サイト
ティール組織ラボ
場とつながりラボhome’s vi
小笠原 和葉 (かずはさん)
ボディーワーカー/臨床身体学

- 力リフォル二ア州認定マッサージプラクティショナー
- ソマティック・エクスペリエンシング(Somatic Experiencing®)認定プラクティショナー
- 宇宙物理学修士
- 東北大学医学部大学院研究生(〜2024年)
- 慶応大学観想研究センター共同研究員
大学院で宇宙物理学を専攻後、SEとして国内ITベンダーに就職。 その後、自身の健康への問題意識をきっかけに、フィジカルとメンタルとの関係性に着目、研究を始める。 人間全体をひとつのシステムとしてとらえ、より良く生きる生きるための身体性や生理学について、個人から企業までそれぞれのニーズに合った形で幅広く教育・啓蒙を行う。
近年ではビジネスパーソンや組織開発分野に「身体性」の視点を導入することによる可能性開発に力を入れている。オフサイトの企業研修ファシリテーションや、身体を通して経営者の成長や変容をサポートをするなど、 幅広く「本来的な個の可能性」にアプローチし開花させることを得意としている。著書に「理系ボディーワーカーが教える”安心” システム感情片付け術(日貿出版社)」がある。趣昧はフィギュアスケート鑑賞。一児の母。
関連サイト
小笠原和葉の研究室
杉本 匡章 (まさきさん)
レインメーカー/経営コンサルタント/ヨーガ療法士/Youtuber

- MAP U株式会社 CEO
- 一般社団法人日本ヨーガ療法学会の認定ヨーガ療法士
新卒以来、グローバルコンサルティングファームで事業戦略策定から組織改革・人事/M&A/IT戦略、大規模PMOに至るまで幅広い領域に従事。現在は企業のエグゼクティブコーチングや経営コンサルティングに加え、マネジメント層向けのリーダシップ開発も行う。アーティスト支援や、3,000名以上の大学生・高校生のキャリア教育も実施。自社を含めて5社の取締役を経験、一人ひとりが自律して才能に輝く組織作りを目指し、自社を自律分散型の経営システム(ホラクラシー)で運営しながら、日本流の進化型組織を探求している。
また、一般社団法人日本ヨーガ療法学会の認定ヨーガ療法士の顔も持っており、アーサナ(座法)や呼吸法、瞑想指導を通じて、ビジネスパーソンの心身の健康促進や働きがい向上にも尽力している。DTC、PwC出身。元バックパッカー。文学部卒。イモリとヤモリとイグアナを飼育。
関連サイト
MAP U株式会社
Youtubeチャンネル「経済バック・トゥ・ザ・フューチャー」
篠原 幸子 (しのさん)
ファシリテーター

- ・NPO法人京都子どもセンター理事
- ・NPO法人場とつながりラボhome’s vi 理事/ファシリテーター
2008年、homes’ viが企画運営していた「京都市未来まちづくり100人委員会」の参加者として、初めて「対話の場」を知る。「我が子とのやりとりにはこれが必要!」「これが当たり前になったら戦争なくなるかも!!」と、衝撃を受け、ファシリテーターになる。人がふたり以上いるところ=「場」で、「安心して話せる」「インテグリティを担保できる」「一歩踏み出せる場」を作り、その人らしく機嫌よく生きていける人が世の中にあふれていること、「自分たちで描いた未来を実現するためにプロジェクト化し動き出し、応援しあえる場」が世界中でひらかれていることを頭に描きながら活動している。佐賀生まれ、福岡育ち。高2になる息子の母。
参加申込
参加費、工程、参加申込については、以下の「参加費・申込について」からご確認・お申込ください。
【参考】今回取り扱う理論・関連領域紹介
ソース原理
500人以上の起業家・経営者による研究からピーター・カーニックが見出した、「「人がビジョンを実現しようとするプロセス」を捉える原理原則。「ソース」とは、「アイデアを実現するためにリスクを負って最初の一歩を踏み出した人」。最初の一歩を踏み出した瞬間に「クリエイティブ・フィールド」(創造の場)が生まれ、そこに惹きつけられた人々が集まり、さまざまな役割を担いながらビジョンの実現に向けて共にイニシアチブ(創造活動)に取り組む。
ティール組織
フレデリック・ラルーが2014年に著書「reinventing organizations(邦題:ティール組織)」で提唱した概念。世界中に現れ始めている「従来とは異なる組織」の事例を研究する中で、3つの共通項を発見。①自主経営(トップダウンではない新しい組織構造)②全体性(仮面をつけることなく、ありのままが出せる職場の実現)③存在目的(進化し続ける組織の目的に耳をすますこと)従来の主流である「上位下達」の階層構造の組織から、自律分散に近い「生命論的」な組織構造の潮流を説明し、人間性あふれる新たな組織像を世の中に示している。
ホラクラシー
2007年に米国ソフトウェア会社であるTernary Softwareの創業者Brian Robertson氏が開発した組織運営方法。現在は同氏によるHolacracyOne LLC.が商標登録を有しています。従来のヒエラルキー型組織(上下関係や階層構造)ではなく自律分散型組織の一つの形態。(引用:relations note 「10分でわかるホラクラシー®」)
ボディワーク
「心と身体はつながっている」という理解に基づき、身体に働きかける多様な技法の総称。徒手療法であるマッサージやタッチワーク、ヨガやピラティスといった運動療法、ダンスやムーブメントを用いたセラピーなど、多彩なアプローチが存在する。身体性を重視したソマティック心理学の実践として位置付けられ、身体感覚や生理状態の変化を通じて、自己の気付きが深まることが特徴である。ボディーワークは、心身の統合を促し、ストレス軽減や自己理解の向上に貢献する。
ポリヴェーガル理論
スティーブン・ポージェスによって1994年に提唱された神経科学の理論。自律神経系の新たな理解を提供し、特に迷走神経(ヴァガス神経)の役割に注目している。従来の交感神経系と副交感神経系に加え、「腹側迷走神経」という第三の回路を提唱し、この神経が安全感や社会的つながりに大きな役割を果たすという理論で、個体がストレスやトラウマに対してどのように反応するかが理解され、心理的・身体的な安定に焦点を当てた治療法が提案されるようになった。心の健康や人間関係の改善に有用であり、日常生活にも応用される。
ヨーガ療法
伝統的ヨーガ(ラージャ・ヨーガ)の技法や智慧を研究し、それに改良を加えることによって、一般の人や疾患を持つ人でも行うことができるように作られたもの。身体機能の回復を図るだけでなく、心の落ち着きや睡眠など精神的な健康を向上させる方法としても効果がある。ストレス性の疾患・生活習慣病・介護予防や心の病にも有効であるとする研究報告も多い。生活習慣の改善や病気の予防・人間関係改善など、日常生活にも応用できる。ヨーガ療法士は様々な技法を駆使して、社会・肉体・精神・スピリチュアル(宗教性)の各次元におけるカウンセリング/心理療法を行う。
NVC(Nonviolent Communication)
「非暴力コミュニケーション」「共感的コミュニケーション」と呼ばれ、アメリカの臨床心理学者であるマーシャル・B・ローゼンバーグ博士によって1970年代に体系化された。相手を支配・対立・緊張・依存するのではなく、相手と自分自身の感情やニーズにも耳を傾けることで、尊重し合い生かし合う関係性を構築することを目指すものであり、自分の内側と外側に平和を作るプロセスでもある。企業・学校・コミュニティー・社会活動の場はもちろん、家族や友人関係、紛争や戦争で疲弊した地域やコミュニティーなどでも用いられている。

嘉村 賢州
Kenshu Kamura
集団から大規模組織にいたるまで、人が集うときに生まれる対立・しがらみを化学反応に変えるための知恵を研究・実践。研究領域は紛争解決の技術、心理学、先住民の教えなど多岐にわたり、国内外を問わず研究を続けている。
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