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7.If the ceo is not on board

7-6 いくつかのアイデア:自主経営(Some ideas: self-management)

自分の担当領域に自主経営の導入を検討しているとします。
周りは従来の階層組織のままで、自分たちだけ変わる場合、いくつか提案があります。

“明日から自主経営を取り入れて階層を壊そう”などと言うのはやめましょう。
それは闘牛の赤マントを振って組織の他の面々を挑発しているようなもので、最大級の抵抗を招きます。

だから大げさな言葉は要りません。その代わり、できることはたくさんあります。

たとえばマネジャーの役割を考えてみましょう。
自主経営では役職を細かな役割に分割し、皆で分担します。まずあなたの役割を整理し、不要なものを手放しましょう。“部下”にも複数のマネジャーがいるなら、同じことをやってもらいます。メンバーたちに任せれば、介入しなくても役割分担を決めてくれるはずです。
誰かが辞める場合も同じです。その人の役割を整理し、誰が回収するか決めるのです。

あなたが部下の業績評価をするにあたっては、1対1の対話ではなくピア・ベース(同僚同士)の会話を持ちます。互いが評価し合った結果をあなたは受け取るだけです。
または経験を生かして、メンバーの1人として参加してもいい。
チームの成果、つまりチームの業績管理については結果に責任を持たせ、目標を設定させます。

前に話しましたが、ベルギー運輸省の成功例があります。彼らは全チームに言ったのです。
“今よりずっと多くの自主性を与えるから、自分たちが誇れる成果を設定してくれ”
“成果を達成したら介入されることはない”

もちろん 助言プロセスも導入できます。

より効果的な会議の方法を導入する手もあります。ソシオクラシーやホラクラシーにヒントを得て、タクティカル・ミーティングやガバナンス・ミーティングもできる。

もしくはSlackのようなツールを取り入れて、そこを拠点にしてピア・ベースの会話を持ち、あなたへの報告など抜きに連絡し合ってもらってもいい。
スプリントやレトロスペクティブなどアジャイルの慣行も使えるし、チームのビジョンと存在目的をチーム全員で作ってもいいでしょう。

どれを取り入れても構いません。奇妙すぎたり突飛すぎたりすることはありません。
これらの良い点は、外の世界からはそう奇妙に見えないところです。
経営構造や説明責任は存在していて、奇妙な点は見られません。役割を整理し分担したとはいえマネジャーは存在していて、組織図にも普通にマネジャーと書かれています。

何度も語ってきたように、妙な用語を作ったりプログラムに名前をつけたりしないで、ただ始めてみてください。どれも有効なはずです。

おそらく、すぐにエネルギーが湧いてきて、物事がずっと楽しく容易で生産的になります。皆が参加したがり、前向きな活気が生まれます。
たぶん周りは前向きなうわさを聞いて、あなたの行動に反対することはなくなるでしょう。

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