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7.If the ceo is not on board

7-1 CEOが乗り気でない場合にどうするか(What you can do when the CEO is not on board)

7章では CEOが乗り気でない時の対策を紹介していきます。この章の視聴者は変革を望む社員を想定しています。あなたの組織のCEOは同じ方向を見ていなくて、変革に後ろ向きな状況です。あるいはいわゆる管理職にいて、何らかのチームを率いている人を想定しています。でもCEOではないという想定です。

『ティール組織』の本にも書きましたが、組織全体が根本的に変わるためには2つの必要条件があります。それが物事を大きく動かすのです。1つ目は CEOが乗り気なこと。積極的に動いてくれればなお良いです。2つ目は組織に君臨する取締役会やオーナーが乗り気であること。少なくとも変化を恐れたり、阻止しないことです。執筆から数年経った今も私の考えは変わりません。組織全体の変革にはその2つが必要だと思います。従って、次のような考えは単純すぎだと言えます。たとえば あなたが担当部署で何かを変革するとします。“これが大々的に成功すればCEOも感心して、全体の変革に乗り出してくれるかもしれない”そんな期待が実現した例を私は知りません。なぜなら、重要なのは細かなマネジメントツールの話ではなく、権限・全体性・存在目的に対する考え方を根本的に変えることだからです。そういう世界の見方に変わっていない場合、あなたの試みは奇異に映り、受け入れられないのです。

よく、こんな声を聞きます。“うちのCEOを説得するためにあなたの本を勧めるつもりです”また、こうも尋ねられます。“他にも組織変革の利点を証明した研究がありますか?”でも、いくら論理的に説得しても失敗するだけです。無駄な努力ですし、成功した人などいません。目的はCEOに今の世界観から抜け出してもらうことです。“組織は機械 人材は部品”という考え方を改め、組織を有機体として捉え直してもらうのです。それにより本当の自分を見せる余裕が生まれ、エゴも抑えられます。これは非常に大きな変化です。ほとんどの人は大きな困難を経験することでしか生まれ変わることはできません。他人から論理的に説得されたくらいで成長するわけがないのです。もし論理的な説得に効果があるなら私が本でやってます。でも、そんな効果は見込めません。

従って、もしCEOが変革に消極的で、オレンジ(達成型)の世界観を強く持っている場合、あなたがやるべきことは1つです。現行の達成型パラダイムの中で健全な組織を目指すこと。つまり最も健全なオレンジ組織になることです。オレンジの機械的パラダイムといえば、きわめて抑圧的で恐怖に基づくものという認識があります。でもオレンジ組織は自由度も高いのです。経営の目標を与えれば、信頼に基づく組織になるでしょう。組織には、どの段階においても不健全な形と健全な形が存在するのです。ですから組織全体を変化させたければ、不健全から健全へ“水平的に”変えるのがよいでしょう。垂直的に新パラダイムへ引き上げるのは難しいのです。経営トップが理解に苦しみ、その変化を拒むことでしょう。もちろん、この回答では不十分なのは理解しています。

あなたはこう思うでしょう。“分かった。組織全体を変えるのは諦めよう”“でも自分の担当部門では、ティールの慣行を導入しようと思う”ええ、ぜひ取り組んでください。私は全面的に応援します。そうせずにはいられないのでしょう。“もう従来のマネジャーでいるのは耐えれないから、挑戦するしかない”と思っている。こんな意見もあるでしょう。“全体の変革が難しいのは分かったが、進化は予測不能だ”“この実験に参加した人たちが10年後 組織のCEOになったり、起業したりするかもしれない。”“だから限られた中でも、自分は挑戦したい”でも、その実験はフェアじゃないと言う人もいます。失敗が想定されるからです。たとえば、あなたが大きな理想を抱いたとします。それはエネルギーにあふれ、多くの人が立ち上がりました。しかし3年が過ぎた頃、挑戦は終了し、再び組織にのみ込まれる。なぜなら、あなたが別の部署に異動するか、組織自体から去ってしまうからです。よくあることです。たとえ部署のみんなが大きな期待を抱き、心を開いてくれたとしても、前より事態が悪化して大勢が去ってしまうのです。でも、みんなで理想を抱くのは悪いことじゃありません。たとえ、つらい思いをして大勢が組織を離れたとしても、その人たちは 別の場所で幸せを見つけるはずです。

だから選択をするのは、あなたです。あなたは自分の部署を変革しますか?それが組織全体の変革にはつながらないと知りながらです。もし答えがイエスなら2つの方法があります。この後、2本の動画で詳しく話します。まずは堂々とやって経営トップと交渉するのです。実験できる環境を持たせてもらいましょう。あるいは、こっそりとやるのです。でも、2本の動画に移る前に、あなたの気持ちを探る個人的な質問をします。それが次の動画のテーマです。“どこまでやる覚悟がある?”

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