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「氷山モデルと奥にあるニーズ」へようこそConscious You:日本初オリジナル解説動画4-5(第5章に相当)〜
ピーター・カーニック氏が提唱した「ソース原理」(Source Principle)。そのピーター氏から直接師事した1人で「マネーワーク/取り戻しワーク」のスペシャリストであるナーディア。彼女は、心理学を修めるコーチであり、世界中の経営者やリーダーをサポートしてきた卓越した知恵と経験を有する方です。
2024年夏に開催されたオンラインプログラムでは、今後日本語訳が予定されている、彼女の書籍『Conscious You:Become the Hero of Your Own Story』の11章から厳選した4テーマを深めていきました。プログラム内で提供されたオリジナル学習動画(ダイジェスト版)と個人・グループ探求のための問いを皆さんにも公開します!どれも作:ナーディア 翻訳:嘉村編集長 が担当したものです。
どれもシンプルなテーマですが奥深さを感じていただけることと思います。ぜひ自身の全体性を取り戻し、自分の人生の唯一無二の物語の著者になる一歩を踏み出してみませんか?
動画(1)
【視聴方法】
1.下記の画像をクリックし動画URLへ移動する。
2.[字幕/CC]を選択し日本語をクリック。
日本字幕付きで動画が視聴が可能になります。
日本語字幕(1)
私たちは氷山をメタファーとして人を捉えています。これを「私」として見てみてください。私の氷山で唯一他人に見えるのは、私の行動です。私の水面下にある行動の動機は他人にはわからないでしょう。
しかしもっと重要なのは、私自身、何が自分の行動の原動力になっているのか、必ずしも知らないということです。何が私を突き動かしているのかをよく理解すればするほど、私はより自己を認識することができ、他者と明確かつ調和したコミュニケーションをとることが容易になります。
したがって、水面下のレベルに光を当て、自分の行動の原点を理解することは価値があります。水面から一段潜ると、自分の感情と思考に出会います。私の感情は私の思考の鏡です。(私の感情は)何が起きているのか、なぜ起きているのかを解釈することで生まれます。
例えば、誰かが私に怒鳴ったとしたら、それに対する私の感情は、相手の行動についてどう説明するかによって決まるでしょう。もし、その人が私に対して怒っているから怒鳴ったのだと思えば、これは、逆に私自身の怒りの引き金になるかもしれない。もし、私が彼女の神経を逆なでするから彼女が怒鳴るのだとしたら、 私は悲しい気持ちになるかもしれない。もし私がミスをしたから彼女が叫んだのだとしたら、私は恐怖を感じるかもしれない。
しかし、もしその人が今自宅で向き合っていることを知っていて、彼女の怒りは私とは全く(あるいはほとんど)関係ないと考えるなら、私の気持ちはまた違ってくるでしょう。彼女の怒鳴り声が迷惑であったり、不適切であったりすることに変わりはないだろうが、責任を感じていないため、特に強い感情を抱かないかもしれません。
これは、私が何を考えるかによって、私の感情、そしておそらく私の行動が変わることを示しています。
もう一段階深く潜ると、自分の価値観に出会います。価値観を通じて、私は自分が何者であり、何を支持するのかを定義しています。厳密に言えば、価値観もまた思考です。何度も何度も繰り返し考え、強い感情的反応を引き起こすからこそ、私はそれを自分のアイデンティティの一部だと宣言しているのです。
私の氷山の水面下にあるこれら2つの最初のレベル、私の感情、私の思考、私の価値観は、一緒に使うことで私のマインドセットを構成しています。私のマインドセットは、個人的な歴史、育った環境、家族、友人、国籍、宗教、その他大切な仲間から強い影響を受けます。
私のマインドセットは他者からすぐに観察できるものではないかもしれないが、他者はそれを感じ取ることができ、それが氷山の頂点にいる私の行動をどう受け止めるかに影響します。
問いたいのは、自分自身、他人、人生に対するあなたの一般的な考え方(マインドセット)はどのようなものでしょう?その結果、あなたは世界にどのような影響を与えているのでしょうか?
ご視聴ありがとうございました。
動画(2)
【視聴方法】
1.下記の画像をクリックし動画URLへ移動する。
2.[字幕/CC]を選択し日本語をクリック。
日本字幕付きで動画が視聴が可能になります。
日本語字幕(2)
前回のビデオでは、私たちの行動とマインドセットのつながりを見てきました。
より深いレベルでは、さらに別の層があります。それは、この世界に私がどのように現れるのかに大きく左右するものです。ここで、私の心理的欲求(ニーズ)達に出会うことになります。
これらのニーズは、それ自体、すべての人間にとって同じものであり、ベルリン生まれであろうと、北京生まれであろうと、バーミンガム生まれであろうと、私は他者と同じニーズを共有しています。
例えば、人間は誰でも愛と所属のニーズを持っています。このニーズは重要な機能を果たしています。人間は、養育者に完全に依存する期間が非常に長い哺乳類です。誰かが私に責任を感じ、私が彼らのものであると感じなければ、私は死んでしまうでしょう。社会的動物として、帰属の度合いを定量化する一つの方法は愛です。愛もまた、私の幸福(ウェルビーイング)と健康にとって自然な一部です。愛し、愛されていると感じることができる人は、満足度が高いだけでなく、免疫システムも安定しています。
愛と所属のニーズは、私生活だけでなく、仕事上の生活にも関連しています。このような場面では、私たちはそれを「受け入れられたい」「好かれたい」という願いと表現するでしょう。
愛と所属のニーズとは反対に、自主的な自己表現のニーズがあります。幼児の頃から、私は自分の衝動に従って自主的に行動し、世界と関わりを持とうとしてきました。誰かがこれを制限したり規制しようとすると、私は他の幼児と同じように、最初は不満を声高に訴えました。
しかし、成長し社会化される過程で、罰を避けたければ、あるいはさらに悪いことに、家族や仲間から拒絶されるのを避けたければ、自主的な自己表現を制限する必要があることを学ぶ必要がありました。
私たちが育つ特定の家庭や文化によって、私たちは環境から与えられる愛情やつながりを危険にさらさないために、程度の差こそあれ自己表現を節制することを学びます。組織で働く大人として、私はこのニーズを、独立して自分の考えに基づいて仕事をしたいと思うことで表現しています。
このニーズがあるため、私たちの多くにとって、マイクロマネジメントされることほどやる気を削がれることはありません。同時に、私たちの多くは、システム上の自分の役割や安全が脅かされる可能性がある場合、自主性のニーズを先延ばしにします。
なぜなら、私たちには安全性と予測可能性のニーズもあるからです。安全性を作り出す方法のひとつは、反復することであす。予想通りのことが起こる予測可能な環境は、自分をリラックスさせてくれます。
だから子どもたちは、同じ話を何度も繰り返し聞くのが好きなのです。暗記している言葉を聞き、次に何が起こるかを正確に知ることで、リラックスして癒されるのです。
大人の私たちは、同じ寝る前の話を何度も聞きたくないかもしれませんが、毎月決まった額のお金が口座に振り込まれると知っていると落ち着きます。また、組織における自分の役割が明日も存在するという安心感も大切にしています。
だからこそ、私たちはしばしば変化のプロセスを不安定に感じたり、怖いとさえ感じるのです。予測可能性を求める私たちのニーズと衝突するのです。
しかしその一方で、私たちは皆、成長と刺激を求めています。常に適応し、再編成してこそ、生命そのものが存続する見込みが持てます。そのため、成長と発展の可能性は私たち一人ひとりに埋め込まれているのです。
だからこそ、どの子供も好奇心が旺盛なのです。成長は、新しい情報に基づいて、居心地の良い場所を離れ、新しいことを学ぶことに挑戦したときに誘発されます。ルーティンワークばかりで何も変化がないと、成長や刺激を求めるあまり、生き埋めになったような気分になります。
ネガティブな経験のせいで、このニーズが潜在意識の奥深くに埋もれてしまい、変化すること以外はしたくないと感じる人もいます。しかし、このニーズが私たちから離れることはありません。
そして、もし私たちが自分自身の中でこのニーズを再活性化させることに成功すれば、私たちは再び創造的な可能性にアクセスできるようになります。
そして最後に、私たちの存在の核心にある最後のニーズ、意味と意義のニーズがあります。人間として、私たちは自分の存在を認識するというユニークな立場にいます。このことを知ると同時に、過去のある時点では私たちは存在しなかったし、未来のある時点では存在しないだろうという自覚も生まれます。
そのため、私たちは比較的短い時間の中で、自分の存在に違いがあったこと、自分が重要な存在であったこと、人生への貢献が価値あるものであったことを知りたいと思うのです。私たちは意味と意義のある人生を切望します。意味や目的が見えれば、私は活動的になり、文字通り山を動かすことができます。しかし、もし私が何かの意味を見いだせなければ、もしそれが私の目に有意義でなければ、私は変化を拒むでしょう。
例えば、より意義のある仕事ができるようになるとか、何か新しいことを学べるようになるとか、変化が自分の人生にプラスになることが分かって初めて、私は変化を支持するようになります。私のやる気は、意味や意義を求める気持ちと切り離すことはできません。やる気がなくなったと感じたら、自分の人生に意味と意義を与えてくれるものは何かを発見し、特定の努力に意味を見出すために時間を投資しなければならない。
自覚するということは、自分の氷山のすべてのレベルを理解し、それらが自分の行動にどのような影響を与えているかを理解することである。私の中で何が生きているのか、何が私を動かし、動機づけるのか、どのようなニーズがあるのかを理解していない限り、私は目隠しされ、他の目隠しされた氷山と衝突する運命にあります。私の大切なアイデンティティーを傷つける攻撃から常に身を守っているのです。
皆さんに問いたいのは、あなたの氷山の水面の下では何が起きているのでしょうか?そしてあたなは何に突き動かされて行動しているのか?ということです。
ご視聴ありがとうございました。
内省の問い
① 今までを振り返ってみて、(誰かとの関わりの中で)自分が反応がよくなかったなあと思う場面を選んでください。
①そのとき私は(自分と相手について)どう考え、どう感じてましたか?
②自分にとって、どの価値観が傷つけられたり、満たされなかったのでしょうか?
③自分にとってどのニーズが傷つけられたり、満たされなかったのでしょうか?
④ 今にして思えば、どのように対応すればよかったと感じますか?
グループで探求・共有する問い
⓪簡単な自己紹介とやってみた感想
① 相手の氷山を考えると、相手に対する感じ方や理解の仕方がどう変わるか?
② 相手の氷山についてもっと知るには、どんな質問がいいか?
③ 氷山全体を認識できるようにするために、集団として(チームや組織で)何ができるでしょうか?
参考資料
1.プログラム企画ページ
【著者本人登壇:通訳つき】コンシャス・ユー〜自らの物語の主人公になる〜翻訳出版記念・特別ワークショップ
3. 【10/3〆切】「ホールシステム・リーダーシップ」探求ワークショップ 〜個人と組織の「変容」を探求する合宿〜
4. 【随時更新】2024年秋・ソース原理関連来日イベントまとめ
ラボ編集部
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『ティール組織』(英治出版)解説者・嘉村賢州を中心に結成されたチーム。ティール組織をはじめとする進化型組織の最新動向やさまざまな知見を紹介していきます!ニューパラダイムの示す未来を探求し、実践する方のサポートになれば幸いです。
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